Now,Her  Journal

Vol.1 ー AYAKA NAKAUCHI

one two knock knock owner

私はやっぱり人が好きだから、
”お店”という、人と関われる出会える場所を持ち、ファッションを共有したいと強く思った。

2025年に大阪・南堀江にオープンしたone two knock knock。
国内外のブランドやヴィンテージアイテムがまるで感情を持っているかのように活きいきと店頭に並ぶ。そこには、店主AYAKAさんの”ファッションは自由でいて楽しいもの”という想いが息づいている。

なぜ、この店をつくったのか。
ここに辿り着くまでに、どんな時間があったのか。
そして今、なにを思い、なにを楽しんでいるのか。
困難との向き合い方や自分らしさを貫く方法など、彼女の正直な想いを聞いた。

ー今もロンハーマンで働きながらお店をされていると思いますが、
お店を開くきっかけは?また、仕事はどう両立しているんですか?

AYAKA(以下省略):この先を考えた時に、次やりたいと思うことが「自分でお店をするしかないかも」って思って。

でももちろん貯金とかするタイプじゃないし(笑)
結婚式の時とかもお金なかってんけど、なんかできちゃったやんか。そういうのがあるから、いけるかもって。
「道はある、方法はあるかも」って。

で、準備を始めようと思った時に、会社に相談させてもらって、働き方を変える提案をいただいて。
それで今は関西全体のレディースのVMDをさせてもらいながら、お店もやっている状況。
VMDはやっていてもすごく楽しいし、それを仕事の役割としてもらえていて、すごくありがたいなと思ってる。

ーなかうさんのお店がオープンするって聞いた時、すごくワクワクしました!
そういう人はたくさんいると思う。準備期間はどれぐらいだったんですか?

一年半ぐらいかなぁ。
商品を集めなきゃいけないし、何より場所が全然見つからなくて。
でも結果的にすごくいい場所が見つかった。

相談してた不動産の人が「ここ好きそうかも」って言ってくれて。見に来たら、天井が高くて「ええやん!」って。コンパクトだけど天井が高い物件ってなかなかなくて。昔のビルだからこその良さがあって、ビルの感じもすごい良くて。中庭もあるしね。
(one two~が入っている順慶ビルはアパレル、サロン、ギャラリー、最上階にはボルダリングジムなど個性豊かなテナントがひしめき合っている)

あと、準備期間中に京都でPOPUPをやらせてもらって。
そこで「お店で見ず知らずの方と話すこと=楽しい+私は人が好きだな」と改めて感じることができて。
”お店”という、人と関われる出会える場所を持ち、ファッションを共有したいと強く思ったの。

1509 / LOS ANGELES
Pure oil fragrance with botanicals

ーオープンしてからはどうでしたか?

想像以上に大変やった。
ポジティブだから、やるまでは良いイメージしか全くなくて。「人めっちゃ来るんちゃうか」とか、
いろいろプラスに考えてたけど。実際やってみたら、「人ってこんなに来ないんだ」って(笑)。ビルの中やし。

よく考えたらわかることなのに、分かってなかったから。
「あ、大変やな」と思って、全然お客さんが来なくて、一日中誰とも喋らない日もあって、がくっとして帰る日もあった。でも、自分のやりたいことはできてるから、まだまだだけど「良かったはず」って思いながらやってる。

ー続けていくことで見えてくるものもありますよね。

そう。他のお店の人も「最近どう?」って気にかけてくれたり、「継続は力なりやから、頑張りや」って言ってくれるから、とにかく続けることを頭に置いてる。

「友達の家に遊びに来た」ような場所でありたい

ーいつもあっと驚かされるような素敵なスタイリングですが、ファッションのインスピレーションはどこから来ていますか?

インスタで色んな人のスタイリングを見るのもあるし、あとは直感。
アートを見に行くのもそうだけど、普通に歩いてるだけでも発見がある。

特に春とかは花が多いからやばくない?かわいくて仕方ない。最高の天気だと、すべてが気持ちに影響してそれがインスピレーションに繋がってる。

ーお店のコンセプトやイメージ、商品のセレクトはどういうところから?

「友達の家に遊びに来た」ような場所でありたくて。ふらっと気軽に来た時に何かに出会えて、何かを感じられるような場所。

だから、古着も、本も、好きな香りもあって、「あ、これ良いな」って思えるような。靴下とか下着とかも、毎日の服を選ぶうえで大事やん?「今日はこの黄色いパンツを穿くからウキウキする」みたいな。見えない部分だけど、自分もそういう生き方をしてるから、それに繋がるものを、まずは好きなものから幅広く集めた感じかな。

ーいつも明るくハッピーななかうさんですが、これまでに辛さや孤独を感じる時はどう乗り越えてきましたか?

いっぱいある(笑)
オープンしてからは本当に怖いことばっかりだった。新しいことを始めて、「こんなに新しい感情があるんや」ってくらい色々経験して。これまで会社員だったから、お金がない心配とかしたことなかったし。幸せから一転、「どうにかなりそう…親に借りに行かなあかんかな」って本気で凹んだこともあって。

でも、最近はそこも成長して心が強くなった。
本当にやばい時は、同じ境遇の友達に話を聞いてもらった。自分で店をやってるから、「生きてる?」って心配してくれて。どん底の時って、あまり人に言えないけど、深夜まで経験談を聞かせてもらったりして、新しい道が見えてきたよ。

あとは、実は3年前に素敵な手帳に出会って、そこから日々日記を書いていて。
そこに何が辛いと思っているのかとか、何が気になってモヤモヤしているのかを書き留めて、気持ちを吐き出したり、声に出してもう一人の自分?と一人二役で話したりしてる(笑)

同じフロアにあるサロンの看板犬がAYAKAさんに会いによく来る。まめとひじき。

でも、みんな孤独やし、自分で心を開けば、助けてくれる人は周りにいっぱいいるなぁと思った。要らないプライドを捨てて。
実際、そう思ってる人って結構いるし、自分でガードを張って一人ぼっちになってることが多いよね。年齢とともに殻が剥けて、徐々に乗り越え方を覚えて、1個乗り越えたら次もいけるようになってきた。

ープライベートでも色々と変化があった数年間だと思いますが、その経験から心境の変化などもありましたか?

4年前ぐらいにお別れしたんやけど、サヨナラを正式にしてから半年間はしんどかった。長かったから。一緒にいるのが当たり前だったから。
途中から「違うな」って気づいてて、はっきり「違うかったんや」ってわかってスッキリした。

違和感を感じながらもわざわざ別れるまでは考えてなかったけど、ご飯行って、ちゃんと会って話して、スッキリ終わらせられた。同居人みたいになってたから、自分でもびっくりしたけど、あの経験があったからこそ今の自分があるし、すごく良い経験だった。

自分が「私はすごいできるんだよ」って言ってたら、人にもそう見てもらえる。

自分を疑ってしんどかった時期を経て、やっぱり「自分を信じる」って大事だし、自信に繋がる。自分を好きになって、自分を信じること。自分は自分しかわからないから、最初は難しかったけど、信じてなかったからしんどかったんやなって気付けた。

ー日本人特有の謙遜とか、私なんてまだまだって思っちゃうところがありますよね

そう、「まだ早い」とか。日本人は叩き上げ系の人、経験を求める人が多いけど、海外の人は「私はプロよ」って姿勢で、後から経験がついてくる。

自分が「私はすごいできるんだよ」って言ってたら、人にもそう見てもらえる。親が肯定的に育ててくれたから、ポジティブだって言われるけど、それでもお店を始めてから自信を失いそうになった。でも、一歩一歩乗り越えて、また次もいけるって思ってる。

one two knock knock

〒542-0081
大阪市中央区南船場2丁目2−28 room315

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AYAKA NAKAUCHI

1984年生まれ
アパレル歴約20年
販売員、VMD、バイヤーなどを経験し、現在もセレクトショップでVMDをしながら自身のSHOPを2025年にオープン。
マイブーム:AXEPで遊ぶ、蒸し野菜、冒険